人間ドッグ(1)
2017.8.19
ちなみに今日は自分の誕生日、この年になると皆さんと同様にちっとも、うれしくない。
昔の青い頃の自分は、プレゼントをもらったりあげたり、ちょっと高級なところで食事をしたり、されたりし、それが楽しかったし、疲れもしなかった。そんな甘い思いも苦い思い出になりつつある誕生日はちょっと悲しい。
昨日は人間ドッグ二日目に行ってきた。胃カメラを飲んだ。麻酔は記憶が飛んでしまうというか、恥ずかしなから施術後、気を失ってしまうので、筋肉緩和剤だけを注射して、麻酔なしでやるのが恒例となっている。
もちろん、麻酔をしないので痛い。痛烈に痛い。最新鋭の細い管を入れるといっても麻酔なしではやはり痛い。
医者は痛いときは教えてくださいと言って始めるものの、痛いから「 痛い~!」と叫んでも、それがどうなるわけでもなく、「じゃ、やめます」というわけにもいかず、ただただ耐えるしかない。時間にすれば、15分もかかっていないのだろうが、痛いときは1分でも100 倍の重みがある。
男はからっきし痛みには弱い人種だからね。
ぐっと堪えるのだけれど、何度も何度ものけぞったりして、看護婦さんの背中をさする手が、これほどありがたく、貴重で、重要だと思ったことはない。
しかし、ふと考えたのだが、医師は自分が麻酔なしということに気がついているのだろうか。同じ部屋の中で注射をし、麻酔をしているわけだから、「こいつは麻酔はないんだ」ということはおわかりだとは思うが、ふと、その所作を思い出してみると、あまりそれを斟酌して胃カメラを入れている様子が見られないのは思い過ごしだろうか。
一昨日の大腸内視鏡の先生は、胃カメラを入れながらも胃カメラのホースを何度もバタバタと揺らしていた。これは入りにくいからそうするのだろうが、麻酔をかけている患者ならいざ知らず、麻酔をかけていない私にとってはとんだ迷惑で、ホースは後生だから揺らしてほしくはないと懇願したい思いであった。
だってバタンバタンとホースを揺らす音が真っ暗な部屋の中で響きわたるわけで、それだけで痛みは2倍速だ。
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