ちょっと希望が持てるいい話--ペロブスカイト

2024.6.20

こんばんは。

未来思考がなかなかできない老人でも、このニュースには、「はっ」という驚きとともに目が止まった。

以下はすべて日経記事からの拝借です。さすがに日経はいいことを取り上げます。現役のころはよく読んでいた新聞です。ちょっと高いけど、今は電子配信もしています。


「軽くて曲がる次世代太陽電池として注目される「ペロブスカイト太陽電池」の普及が近づいています。従来のシリコン太陽電池が設置できなかった壁や湾曲した屋根にも取り付けられ、再生可能エネルギーの利用拡大につながると期待されます。」


「ペロブスカイト太陽電池は桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授が開発した太陽電池で、ペロブスカイトという結晶を発電に使います。結晶は日本で多く採れるヨウ素や鉛などからできています。発電に必要な電極や水分や酸素などから結晶を守る封止フィルムを貼っても、厚さは1ミリメートルにも満たず、曲げることができます。」


「軽くて曲げられるため、これまで設置が難しかったビルの壁面や湾曲した屋根などに設置できます。車の屋根に取り付けて電気自動車(EV)の航続距離を伸ばしたり、人工衛星に付けて電力を確保したりする利用法も検討されています。部屋の照明の光でも発電できるため、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」端末の電源としての利用もできます。」


「企業もペロブスカイト太陽電池の実用化を目指し、実証実験を進めています。積水化学工業は自社ビルの外壁にペロブスカイト太陽電池を取り付ける実験を4月に始めました。25年の事業化を目指しています。東京電力ホールディングス(HD)は積水化学から調達するペロブスカイト太陽電池を28年度に都内に完成する地上46階建ての再開発ビルの外壁に設置する方針を示しています。」


「パナソニックホールディングスはガラス建材と一体化したペロブスカイト太陽電池を開発し、実証実験を始めました。28年の事業化を目指しています。また、京都大学発スタートアップのエネコート・テクノロジーズ(京都府久御山町)は、ペロブスカイト型太陽電池を電源に使ったセンサーの出荷を始めています。同社は車載向けの太陽電池をトヨタと共同で研究しています。」


「ペロブスカイト太陽電池はフィルムに印刷してつくれます。薄く曲げられます。光を電気に変える効率が高く、曇りや雨、室内の照明の明るさでも発電します。」


「ペロブスカイト型は薄いフィルム状で、重さが従来のシリコン型に比べ10分の1程度。軽くて曲げられ、建物の壁や湾曲した屋根などにも設置できる。」


「雨天など弱い光でも発電できるほか、製造・設置コストも低いとされ、次世代の太陽電池と期待されている。開発者の宮坂氏は「太陽光発電では中国に大きく水をあけられていたが、日本が覇権を握る大きなチャンス」としている。」



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・・・・・・・とのこと。すごい! 太陽光パネルは前時代的なものになろうとしている。こういうニュースはとかく眉唾物で、センセーショナルなものが多いが、各々の企業がそれなりに実用化を目指していることを併せ読むと、これはかなり期待できる。あと10年もしないうちに、家の外壁すべてに太陽光パネルが張られ、そして発電する。自動車も同様に車全体をそのパネルで覆えば、いつでも発電し続けられるから、給電なんていう手間も要らなくなる。夏でも遠慮なくクーラーが使える。もちろん、暖房もオッケイ。その結果、原子力発電所の新設も不要となるだろうし、60年寿命をむりくり延長している現状を見れば、そんなこともする必要はなくなるかもしれない。

どうひいき目に見たとしても、震度7クラスの地震があって、それでも原発が絶対大丈夫だなんて言えるはずはないわけで、そんな御用学者も不要になる。

原料であるヨウ素は、日本でもよく採取できるようで、レアアースを独占している国から高く買い取らなければならないという不都合もなくなる。

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いいものをつくれば、必ず負の面もある。これは必定なことだけど、今回、不都合があったとしても、今の太陽光パネル、地面に屋根に多くの資材を乗っけて発電しているのに比べ、コストも重量も、それを永続的に使っていく結果による廃材等々を見ると、どう見ても、今回のほうに分がありそうなことは素人の私にも分かることだ。

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少しだけ、ほんの少しだけ・・・・・希望の光が見えたような気がした。



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